はじめに:クライアントワークが進まない理由とは?
フリーランスデザイナーとして、クライアントとのコミュニケーションがプロジェクトの成否を左右する重要な要素だと感じたことはありませんか?特に、クライアントが自作のデザインイメージを持ってきた場合、それをそのまま受け取るのではなく、丁寧なヒアリングを通じて意図を深く理解することが不可欠です。
あるプロジェクトで、クライアントがCanvaで作成したデザインを参考に提示してきましたが、問題はその後に発生しました。間に入ったディレクターが、そのデザインを見て「この通りに作ってほしい」と私に依頼してきたのです。クライアントのビジョンをしっかりと理解せずに、外見だけに依存して進めようとした結果、プロジェクトは早くも迷走し始めました。
ヒアリングの壁:ビジョンとコンテンツが曖昧
デザインの外観だけを基にプロジェクトを進めることは不十分だと感じた私は、ディレクターに対し「この会社がどんなサービスを提供しているのか」「エンドユーザーにどのような影響を与えたいのか」といった具体的な情報を求めました。
しかし、ディレクターの返答は「クライアントがすでにイメージを提案しているから、それを基にデザインを進めれば良い」というものでした。ビジネスの背景やコンテンツについてのヒアリングは無視され、表面的なデザインに頼った進行が続きました。
デザインの外観ばかりに偏ったヒアリング
実際の打ち合わせでは、議論は「色」「フォント」「文字の大きさ」といったデザインの外観ばかりに終始し、肝心のコンテンツやビジョンに関する具体的な戦略は進みませんでした。このままでは、いくらデザインを整えてもクライアントが本当に達成したいビジネスゴールには届きません。
また、私はクライアントにヒアリングシートを渡してもらうようにしていましたが、なぜかそのシートはディレクターが記入し、クライアントの手元には届いていない状態でした。このことが、プロジェクトの停滞をさらに招いていたのです。
クライアントのビジョンを引き出すためのヒアリング
その結果、プロジェクトは一向に進まず、ディレクターも限界を感じるようになりました。そこでついに私に「ヒアリングに入ってくれ」と依頼があり、三者によるヒヤリングが設定されました。
三者によるzoomでのヒヤリングが始まり、あいさつを交わした後、ディレクターは「佐藤さん(仮名)、〇〇なデザインについて教えてください」といきなり外観の話から始めようとしました。しかし、私はすぐに話を止め、こう提案しました。
「まず、なぜこの事業を始めたのか、その背景や目的を教えていただけますか?」と。
この問いに、クライアントは少し驚いた様子を見せましたが、次第に楽しそうに事業の話を語り始めました。クライアントが進めている事業には、人と人を繋ぐという情熱があり、そのためのホームページが必要だということがわかってきました。
ヒアリングが進むにつれて、クライアントの考えが次第にまとまりつつあるのを感じました。これまでディレクターが悩んでいたデザインの外観に関する話題は一切出てこず、クライアントがホームページを通じて実現したい本当の目的が徐々に明らかになっていったのです。
事前に準備が重要
マインドマップで見える化する
クライアントのビジョンが明確にするために、私はマインドマップを使ってその内容を整理しながらヒヤリングします。これはある程度下調べをしてあらかじめ作っておくことでスムーズに話が進められます。
これにより、クライアントの頭の中にあった漠然とした考えが視覚的に整理され、私たち全員が同じ方向性を共有できるようになりました。「この部分が重要」「ここをもっと強調すべきだ」といった具体的な提案が自然に生まれ、プロジェクトはようやくスムーズに進行し始めました。
サンプルデザイン
今回はある程度事前に情報をキャッチしていたのでサンプルデザインを作っておきました。こうすることで方向性の確認をすることができます。全く違う方向なのか、このまま進めて良いのか。手戻りを少なくし無駄な時間を省くためにも重要です。サンプルを用意することができなくてもムードボードを用意して方向性を決めるのは重要です。ムードボードとは言ってみれば参考サイトのことです。代表的なものとしてSANKOやピンタレストなどがあります。
今回は最後に準備していたサンプルデザインをクライアントに見せました。そこで、クライアントはこう言いました。
「実は、〇〇なデザインにしたいと言ったのは、▲▲のデザインが好きで、その雰囲気を反映したいと思っていたからです。」
ここでようやく、クライアントの「〇〇」という要望の真意が明らかになりました。クライアントが好きなデザインを反映させたいという希望だったのです。
このようにヒアリングを通じて、クライアントの考えが整理され、次第にホームページの本来の目的がはっきりと見えてきました。
こうして、このヒアリングはうまくいきました。
成功のカギ
ここで、このヒアリングがうまくいった理由について少し触れておきます。実は、このような質問の仕方や、クライアントのビジョンを引き出す方法については、私が日頃から学んでいたある人のコンサルが大きな助けとなっています。
ある人との出会い
「ある人」とは、イチさんという方です。イチさんはWEB制作業界で16年の経験を持ち、制作会社12年、独立4年のキャリアを積んでいます。いまではWEBデザイナーをフリーランスとして独立させるまでサポートするコンサルトを行なっている頼もしい存在です。
イチさんのコンサルが成功のカギ
私がこのプロジェクトで成功できた背景には、イチさんのコンサルが大きく関わっています。イチさんのコミュニティでは、提案力を持つデザイナーを育成するための具体的なスキルを学ぶことができます。
今回のクライアントへの質問の仕方や、ビジョンを引き出す方法についても、私が日頃から学んでいたイチさんのコンサルが大きな助けとなっています。
イチさんのコンサルで学んだのは、デザインの外観よりも、まずはクライアントの本当の目的やビジョンを理解することの重要性です。クライアントが何を求めているのか、その背後にある意図や思いを引き出すことで、デザインに真の価値を持たせることができるのです。
特に、イチさんとのマンツーマンの面談を通じて、「クライアントの本音を引き出す質問の仕方」や、「ビジョンを整理するための具体的な手法」を学んだことが、今回のプロジェクトで非常に役立ちました。
実はこうしたノウハウがコンテンツとして提供されている
イチさんのコミュニティでは、クライアントワークを成功させるためのノウハウが詰まったコンテンツが提供されています。クライアントのビジョンを引き出し、そのビジョンをデザインに反映させるスキルは、単にデザインスキルを磨くだけでは学べない部分です。実際にプロジェクトで成果を出すために、こうした実践的なノウハウが役立ちます。
今回のヒヤリングで参考になったのはこちら
ヒアリングシートの活用法やクライアントワークの流れが詳細に記載されていた点です。クライアントのビジョンを引き出す具体的な質問方法や、プロジェクトをスムーズに進めるためのアプローチが書かれており、実際の案件で非常に役立ちました。
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ブランディングや自分の強みについての話が詳しく書かれており、ヒアリングにも役立つ内容が盛り込まれています。特に、自分の強みをどのように見つけてアピールするかが述べられており、クライアントに対しても適切に提案するための参考になります。
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クライアント目線で考えることの重要性やニーズに応えることが重要であることを述べています。webデザイナーが身につけておくべきマーケティング視点で書かれています。
まとめ
クライアントのビジョンを引き出し、提案力を磨こう
駆け出しのフリーランスデザイナーにとって、クライアントとのヒアリングはプロジェクトの成功を左右する最も重要なステップです。デザインの外観だけでなく、クライアントのビジョンや事業の背景を深く理解し、それに基づいた提案を行うことで、クライアントとの信頼関係を築き、プロジェクトを成功に導くことができます。